神奈川県公立高校入試(理科) 2026年の入試問題を分析!

神奈川県公立高校入試(理科) 2026年の入試問題を分析!

2月17日に神奈川県高校入試の学力検査が実施されました。例年通り、5科目各50分の試験が実施されました。この記事では理科の問題について、昨年度の問題と解き比べを行い、

  • 入試傾向の変化や難易度の変動
  • 各大問の分析

を感想とともにまとめました。実際の難易度変動についてはふたを開けてみないとわかりませんが、ご参考までにご覧ください。

神奈川県の入試傾向についてはこちらの記事にまとめてあります。

神奈川県公立高校入試 理科全体の所感

問題構成の変化

配点は問1~問4で各9点,問5~問8で各16点というスタイルは変わらずでした。ただ、各大問で設問が細分化され、設問1つあたりの配点が小さくなっています。とはいえ解答欄が増えただけで、実質的な問題量は変わっていません。配点の細分化は2025年入試からの傾向で、それまでは「完答」での配点でした。部分点が取りやすくなった変更ですが、2025年入試ではそこまで恩恵があったようには感じませんでした。

出題分野については例年通りです。

難易度の感想

トータルで見ると若干易化という印象です。物理・化学分野の正答率が比較的低いので、その点の調整が入ったのかな?と感じました。いままでは「知識の活用」,「データの読み取り」がメインだった出題が、「単純知識の解答」,「公式を利用した計算」に主軸を移したように感じます。オーソドックスな出題が増え、易化した問題が多かったように思います。

一方で、生物分野の出題についてはそこまで傾向は変わりませんでした。むしろ問7で全く見慣れない実験が出題され、戸惑った人もいるのではないかと思います。

各大問の分析

問1 単問(物理分野)

個人的には試験冒頭の(ア)で高難易度の問題を出題し、受験生に精神攻撃を仕掛けてくるイメージの大問でした。今年は単に「知っていれば解ける」知識問題でかなり簡単な部類の問題でした。そもそも物理分野で単純知識問題が出題されることが少ないので、この手の問題が出題されることに驚きです。

問2 単問(化学分野)

昨年と変わらず知識問題が1問、思考系の問題が2問の出題でした。(ウ)は最近流行り?の化学反応式のモデル図問題です。今回の題材はメタンの燃焼でした。前回(2024年)出題の炭酸水素ナトリウムの分解より存在感は無いですが、時折定期試験でも出題される題材でもあるので極端に難しい印象は無いです。

問3 単問(生物分野)

知識系の出題が多い分野ですが、今年は(イ)が少し難しくなったように感じます。本来、後半で出題されるような思考系の問題がコンパクトになって出題された感じです。

問4 単問(地学分野)

ほぼ知識系の出題でした。その点では昨年より解きやすかったのではないかと思います。文章は問1や問2と比べてやや多いですが、読み飛ばしても解答に支障が出ないので難易度に影響は出ないものと思います。

問5 長文問題(物理分野)

昨年からの変更が最も大きかったように感じた大問です。例年はデータから状況を読み取る問題が多いですが、今年はほぼ計算問題でした。題材となった実験もオーソドックスであり、出題内容も電気の計算問題として王道の出題でした。見知った実験で内容の読み込みが少なくて済む分、じっくり計算に時間を割くことができたのではないかと思います。

問6 長文問題(化学分野)

問5に続き、こちらも代表的なイオンに関する実験問題でした。半分が知識問題です。後半はなじみのない金属と水溶液の組み合わせで、実験結果の考察が必要(なはず)の問題ですが、知識でカバーができるので読み取りの必須感が薄まった印象です。

問7 長文問題(生物分野)

問5・問6と打って変わってしっかりとした実験結果の読み取りが必須となる出題でした。生物分野にしては珍しく、単純知識の問題がありませんでした。オーソドックスな出題は(ア)の対照実験の問題だけで、かなり難化した部分だと思います。

問8 長文問題(地学分野)

受験生にとって憎き(?)天体分野からの出題です。こちらも問5と同様に実験考察というよりは、計算がメインとなった出題に変わりました。それ以外に気になった点としては(ア)です。黒点の数の増減については少しマニアックな出題だったのではないかと思います。

まとめ

各大問の難易度変動については

  • 問1:昨年よりやや易化
  • 問2:昨年並み
  • 問3:昨年よりやや難化
  • 問4:昨年より易化
  • 問5:昨年より易化
  • 問6:昨年より易化
  • 問7:昨年より難化
  • 問8:昨年よりやや難化

という印象です。

全体として「当日に考えさせる」問題が減ったように感じます。事前に知識・公式を覚えて使いこなし、試験当日に力が発揮できるかの勝負だったような印象です。結果として事前に対策がしやすい出題が増え、易化したように思います。(良し悪しはさておき)理科が暗記ゲーに近づいたように思いました。

参考資料

神奈川県HP:令和8年度 共通選抜 学力検査問題(理科)

広告