高校受験を控える中学生や保護者にとって、学校選びの第一歩となるのが「高校説明会」です。しかし、「どの説明会に参加すべき?」「何を見ればいいの?」といった疑問を持つ方も少なくありません。
この記事では、
- 神奈川県で行われる高校説明会の種類
- 参加に際してのポイントや準備・注意点
などをわかりやすく解説します。これからの学校選びに向けて、情報収集のポイントを整理したい方はぜひ参考にしてください。
高校説明会とは?
説明会の内容
高校説明会では学校の教育方針・入試制度・校内生活・部活動など、パンフレットだけでは分からない情報を直接得ることができます。主に以下のような内容が紹介されます。
- 学校の教育理念・学科の特徴
- 入試制度や募集要項の解説
- 校内設備の見学(校舎、体育館、図書館など)
- 部活動や課外活動の紹介
- 個別相談ブースでの進路相談
学校説明会は年に複数回おこなわれる高校が多いです。ただ、内容は同じなので複数回参加する必要はありません。
個別説明会と合同説明会の違い
神奈川県では、高校ごとに個別で実施する「個別説明会」の他に、「合同説明会」も実施しています。
種類 | 内容 | 特徴 |
---|---|---|
個別相談会 | 各高校が主催する説明会 | 詳細情報や雰囲気をじっくり知れる。校内見学が可能な場合も。 |
合同説明会 | 複数の高校が一堂に会し、ブース形式で情報提供 | 多くの高校情報を同じ機会に得られる。 |
個別説明会は主催する高校で実施される場合が多いです。説明を聞きたい高校について、学校情報だけでなく校舎のようすや雰囲気といった校風を感じ取れるのがメリットです。
一方、合同説明会については多くの高校が集結するイベントです。地域内や近い学力帯の高校など、複数の高校の情報を集めることができるのが強みです。進路がまだ固まっていない時期は合同説明会、志望校が絞れたら個別説明会というように、段階的に参加を検討するのがおすすめです。
説明会参加のポイント・準備
高校説明会は、ただ参加するだけでなく「準備」と「振り返り」が重要です。ここでは、説明会を最大限活用するための流れとポイントを紹介します。
参加するイベント・高校を絞る
まずは「志望度の高い学校」「気になる分野・学科がある学校」をリストアップし、個別説明会の開催情報や日程を確認しましょう。

この時点でまだ進路が定まっていない場合は、合同説明会への参加を考えましょう。一度に多くの学校を比較検討できます。
申し込み
説明会は事前予約制のものがほとんどです。特に私立高校や人気校は、募集開始からすぐに定員が埋まるケースもあります。
など、早めの行動がカギになります。

学校説明会の予約受付は実施日の1か月前が多いです。また、事前にIDの登録が必要なケースもあります。予約受付前にID発行が可能であればしておくとスムーズに予約ができます。
質問事項の整理
参加前に「どんなことを聞きたいか」をリストアップしておくと、当日の説明会をより有意義にできます。
質問内容の例
- 授業の進度・難易度
- 進学実績・補習体制
- 部活動の活動頻度と成績
- スマホルールや校則の内容
- 内申基準と加点制度の実際
詳細な質問リストを作ってみました。複数校で同じフォーマットを使えば、説明会後の比較にも便利です。
※無断転載等はご遠慮ください。
参加に際しての注意事項・持ち物
服装は中学生らしい清潔感のある格好がベスト(制服が無難)。持ち物としては以下を準備しましょう。
- メモ帳・筆記用具
- 質問リスト
- 学校案内やスケジュールの控え
- 飲み物・タオル(夏場)
- 上履き(2足制の場合)
また、学校ごとに異なる案内や注意事項(検温・マスク着用など)もあるため、事前案内は必ず確認をしましょう。
説明会以外の公開行事
どの行事に参加すべき?
説明会以外にも高校が開催する公開行事には、以下のようなものがあります。自分が重視するポイントに応じて、参加イベントを選びましょう。
目的 | おすすめイベント |
---|---|
学校の雰囲気を知りたい | 学校説明会・学校見学 |
生徒・行事のようすを知りたい | 文化祭 |
授業の内容を確認したい | 体験授業 |
部活動を重視したい | 部活動見学・部活動体験 |
入試情報・合格可能性を知りたい | 個別相談会 |
総合的に高校情報を知りたい | オープンスクール |
文化祭
生徒主導の展示や催しを一般公開しています。生徒の雰囲気や学校行事のさかんさが分かります。一部の高校では在校生保護者のみの「限定公開」、外部公開しないケースもあります。また、文化祭と同日に学校説明会・個別相談会を実施する高校も多いです。
体験授業・授業見学
実際の授業を受けて雰囲気を体感できます。学習スタイルとの相性を確認できるでしょう。複数の学科・コースを設けている高校は、学科ごとの体験授業やイベントを設けていることもあります。
部活動見学・部活動体験
高校の部活動を見学したり実際に参加したりすることができます。見学・体験日時は複数の日程を用意している高校が多いですが、部活ごとに公開している日時が設定されているケースが多いです。また非公開の部活動もあります。個人での見学に際しては保険の加入が必要になる場合もあります。
個別相談会
入試に際しての不安や合格可能性を高校の先生と直接話し、解決する機会です。1組ずつ対応するため、定員が限られるケースが多いです。また、1日で対応できる数に限りがあるため、個別相談を常時受け付けしている高校もあります。
オープンスクール
説明会を含めた複数の行事を一括で実施する形式です。具体的な内容については高校によって異なります。

学校説明会や体験授業などで「この学校に行きたい!」と思えたら、個別相談に進むというのも一つの選択肢です。
説明会に参加するメリットと活用法
説明会に参加する最大のメリットは、「パンフレットやウェブサイトではわからない、学校の雰囲気を肌で感じられること」です。たとえば…
- 先生や生徒の雰囲気は?
- 通学環境や設備は?
- 面倒見の良さ・進学実績などに信頼が持てるか?
こうした要素は、実際に足を運ぶことで得られる生きた情報です。3年間通うかもしれない高校です。実際に高校に足を運んで「本当に自分に合うか」を体感することは大事です。

高校に足を運ぶことで「この高校に行きたい!」となれば勉強へのモチベーションにもつながります。
一方で「まだ志望校が決まっていない」といった場合は、個別の説明会に参加しても効果は小さいです。まずは合同説明会から情報収集を始め、そこから必要に応じて個別に足を運ぶスタイルが効率的です。
実施時期
神奈川県の高校説明会は、早い学校で5月ごろから、本格的には8〜9月に集中します。人気校や私立高校は早期に定員に達することもあるため、日程の確認と申し込みは早めに行いましょう。

私立高校は日程の確定も実施も早い印象です。学校見学や説明会は早い時期から実施されます。その後、文化祭シーズンが9月頃にあります。個別相談会は私立高校の募集要項が出始める9月以降に多いです。
※高校の公開行事スケジュールについては別のページで公開しています。毎週土曜日に更新しますので、そちらもご覧ください。
まとめ
- 合同・個別どちらにもメリットあり
- 事前準備(質問整理・予約など)が重要
- 説明会以外の行事も積極的に活用を
高校説明会は、進路選びの中でも「最もリアルな情報収集の場」です。一方で、高校に足を運ぶことは思った以上に体力を使います。まずはWebや情報誌などで下調べをして、自分の志望にあっているかを大まかに確認しておきましょう。ある程度の下調べをしておくことで、実際に学校説明会に参加したとき、より深く高校を知ることができます。
3年間の高校生活、素敵な高校に出会えることを願っています。