神奈川県の公立高校入試は、特色検査や共通選抜制度など他県とは異なる特徴があります。はじめて受験を迎える人にとっては
- 「出願ってどうやったらいいの?」
- 「入試までに何をすればいいの?」
といった不安が多いと思います。
ここでは、
- 出願までにやっておきたいこと
- 入学手続きまでの流れ
- 受験当日のスケジュール
を詳しく解説します。
出願までにやっておきたいこと
中学1・2年生のうちに準備しておきたいこと
勉強方法・学習習慣を身につける
中学1年生の内申点は入試に影響しません。だからこそ1年間は自分の勉強のしかたを考えるチャンスです。「こうやって勉強すればできる!」という自分なりの勉強スタイルを手に入れるのはアドバンテージになります。また毎日少しずつ勉強するという習慣は青と後になって大きな差になるように感じます。習慣は簡単に手に入れることはできません。受験に追われるまでに日々の学習習慣を身につけ、基礎学力を固めておくことが重要です。
内申点と評価の確認
中1前期,中1後期…と内申が出るにつれ「自分の課題」が見えてきます。内申点の数字にばかり注目がいきますが、個人的には「観点別の評価」に注目するとよいと思います。3つの観点で「主体的に取り組む態度が低い」「あと1つ評価が上がれば内申が上がる!」といった見方ができます。観点に注目して自分の課題を見つけて行動していきましょう。
通知表の見方や内申対策はこちらの記事!
志望校の候補探し
公立高校入試では「中学2年生後期」「中学3年生の仮内申」がかかわってきます。中学2年生の前期が終わるころにはある程度の内申が見えてくる頃です。「志望校がまったく分からない!」という人は、まず自分の内申水準に近い高校から考えてみると良いといます。可能であれば高校に足を運んでみましょう。その学校を第一志望にするもよし。そうでなくても「ほかの高校はどうだろう?」と考えるきっかけになるのではと思います。
学校説明会への参加
ある程度志望校の候補がある人は学校見学や説明会の参加をしましょう。ホームページや文字情報からではわからない雰囲気や特色を感じられるでしょう。説明会の機会は1年間で限られています。また、中3になってから多くの学校に見学へ行こうとすると負担がかかります。気になった高校は早めに訪問すると良いでしょう。
中3になってやること~出願直前までの流れ~
高校見学・個別相談
公立高校を受験する人は併願校が必須です。併願校は「行くかもしれない」高校です。「第一志望ではないから…」と雑に考えるのはもったいないです。高校の雰囲気を感じることはもちろん、併願入試の出願条件を満たしているかの確認も含めて個別相談はしておくとよいでしょう。

個別相談には内申のコピーがあるとgood
私立の入試制度についてはこちらの記事をどうぞ。
志望校の選定
内申点や学力、志望校の特色などを踏まえて、志望校を決めましょう。志望校の考え方については「STEP2『高校を選ぶ』」で解説します。
三者面談
中学3年生の11月下旬~12月上旬に実施されます。受験の方針などについての面談です。公立高校の志望と併願等の私立入試制度を活用することを中学校の先生と共有しておく必要があります。
インターネット出願システムへの登録
神奈川県の公立入試では「インターネット出願システム」による出願が導入されました。志望校の出願,志願変更,合否の確認などはこのシステム上で行います。
中学校で「神奈川県公立高等学校へ の志願のための事前登録のお願い」というプリントが配布されます(配布時期は中学校によってまちまち)。記載されたQRコードを読み取ってシステムへの登録をしましょう。余裕をもって登録を済ませておくとよいでしょう。

アカウント作成の申請後、担任の先生が内容確認をして志願者アカウント作成完了です。その後志願情報の作成(下書き保存)ができます。
入学手続きまでの流れ
神奈川県公立高校入試のスケジュールはこんな感じです。
※2026年2月実施入試のスケジュールです。
一次募集
- 出願期間:2026年1月23日~1月29日
- 志願変更期間:2026年2月4日~2月6日
- 学力検査:2026年2月17日
- 面接・特色検査:2026年2月17日〜2月19日
- 追検査:2026年2月24日
- 合格発表:2026年2月27日

学力検査は2月14日実施が慣例ですが、今年は土曜日のため日程が変わったものと思います。
二次募集
- 出願期間:2026年3月3日~3月4日
- 志願変更期間:2026年3月5日~3月6日
- 学力検査・面接・特色検査:2026年3月10日
- 合格発表:2026年3月13日
※受験の日程は毎年5月頃に発表されます。最新情報は神奈川県教育委員会の公式発表をご確認ください。
公立高校への出願
募集期間内にインターネット出願システムから出願を行います。サイトにログインをして志願情報を申請しましょう。受験料の納入もこのタイミングで手続きできます。
1度目の受験倍率公表・志願変更
出願期間が終了したタイミングで1度目の受験倍率が公表されます。想定以上に倍率が高い・低いといった考えから受験校を変更する場合は、志願変更期間に一度だけ行えます。
志願変更期間終了・2度目の受験倍率公表
志願変更期間が終了し受験倍率が確定します。
受検票の印刷
出願サイトから受検票を印刷します。印刷期間になると「受検票印刷」のボタンが有効になり印刷できます。
学力検査・特色検査の実施
受験校で学力検査・特色検査を実施します。
合格発表・得点開示
システム上で合否の発表が行われます。合格の場合は高校へ向かい合格通知書を受け取りに行きましょう。このタイミングで学力検査の得点も配布されます。

受検票を忘れずに持っていこう!
入学手続き
高校から受け取った案内にしたがって入学手続きを進めます。入学料は出願サイトから納付します。
受験当日のスケジュール・注意点
学力検査の実施スケジュール

※2025年入試のスケジュールです。
受験当日の注意点
受験当日は、以下の点に注意しましょう。
持ち物の確認
受験票、筆記用具、昼食を忘れずに準備しましょう。上履きは学校によって必要です。
試験時間の確認
試験開始時間に遅れないよう、余裕を持って会場に到着しましょう。早めに出発することで、多少の電車の遅延にも安心ができるでしょう。また早めに高校についたらトイレの場所を確認しておくと安心です。

焦ってしまうのは当たり前!少しでも落ち着けるように時間にはゆとりを。
体調管理
いままでの努力を100%発揮できるようにするのが第一です。前日は十分な睡眠をとり、体調を整えて臨みましょう。
追検査について
病気等の事情で学力検査を受験できなかった人向けの受験日です。次のような理由がある場合は追検査の受験ができます。希望をする場合は中学校に状況を伝えて相談しましょう。
対象となる事由
- 新型コロナウイルス感染症、インフルエンザ等の感染症に罹患した場合
- 月経随伴症状等の体調不良等の本人に帰責されない身体・健康上の理由の場合
- 自然災害や検査会場に向かう途中の事故・事件に巻き込まれた場合
- 痴漢の被害にあった場合 等
二次募集
一般入試で定員に満たなかった高校では、「二次募集」が実施されることがあります。二次募集をする学校の発表は、一次募集の合格発表後すぐです(例年だと2月28日)。募集校・募集人数は県教育委員会サイトで公開されます。
注意!
2次募集の出願などはインターネット出願システムを使いません。
- 出願:願書や受検料を高校に直接提出
- 降格発表:受検した高校で封筒に入った合否結果通知書を受け取る
まとめ
神奈川県の公立高校入試は他の都道府県より入試スケジュールが早いです。また、入試にも併願校を決めるにも内申点の意味合いが重いです。中学1・2年生から内申点を取るための行動が大事です。
各時期にやるべきことを明確にし、安心して受験に臨めるように準備を進めていきましょう。
参考資料・参照URL
神奈川県教育委員会 「出願サイト簡易マニュアル」
神奈川県教育委員会 「入学者選抜について 基本事項Q&A」 神奈川県教育委員会「神奈川県公立高等学校入学者選抜について」
https://www.pref.kanagawa.jp/docs/dc4/nyusen/nyusen/kanagawa.html
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